田坂広志 先生。私はこの動画で知りました。人間力というか、経験から得た言葉の重みを聞いて素晴らしいなと思いました。この動画が誰かの勇気や希望になれば本望です。
日本の技術者、経営学者(社会起業家論)。学位は工学博士(東京大学・1981年)。多摩大学名誉教授・大学院経営情報学研究科特任教授、グロービス経営大学院大学特別顧問・経営研究科特任教授、株式会社日本総合研究所フェロー、シンクタンク「ソフィアバンク」代表、田坂塾(任意団体)塾長、社会起業家フォーラム代表、社会起業大学株式会社“名誉学長”。三菱金属株式会社原子力事業部での勤務を経て、株式会社日本総合研究所取締役、多摩大学経営情報学部教授、多摩大学大学院経営情報学研究科教授、内閣官房参与などを歴任した。(Wikipedia)
人間、死ぬまで命はある。
「過去は無い。未来も無い。あるのは永遠に続く今だけだ。今を生ききれ。」今日と言うかけがえのない一日を後悔なく生きる。田坂先生は禅寺で教えて頂いたこの言葉に病を超えることができたと言われています。
頭で理解はできても行動は難しい。このことを簡単に腹の底に落とすことは真剣勝負。生きるか死ぬかの問題を目前にした者にしか出来ないのかもしれませんが、私も何回でもこの動画を聞いて、目指したいという思いにさせられます。
サレンダーの法則
田坂先生の話で、私が思い出したのは刀根健先生の「僕は、死なない。」です。この方も凄まじい闘病を経験され、得た答えが「サレンダーの法則」(手放しの法則)になります。「左脳の解放」と言われてましたが、恐怖や不安といったストレスが “今・ここ” に集中できない状態を作り出します。田坂先生の「今を生ききれ」に共通しています。
刀根先生の面白い点は、ポジティブシンキングはネガティブな思考も反作用的に潜在してしまう為、問題を超えられない場合、究極のネガティブが待っている。という話です。「確かに、そうだよな」と納得してしまいます。
大いなる何かに導かれている
人生で幸運な事、不運な事が山あり谷ありで、待っている訳ですが、この幸運と不運は人間が人間の価値観で決めている。という事に、気付くことができるか否かで人生の視点が大きく変わるので、見える景色も変わる。という事です。
たとえば、大地震が来て住む家が崩壊したとしましょう。勿論、下敷きになって圧死するケースも出てきます。住むところが消失した不運と、命が助かったという幸運、あなたはどの視点でいられるのか。
地球と言う大きな立場から言えば地震は日常茶飯事ですし、当り前の現象です。人間目線では大惨事になります。しかし、いつ来るかも分からないのも事実です。
地震に備える事も大切ですが、来るかもしれない事象に恐怖と不安で一杯になって、普段の生活が疎かになったり、ストレスで病んでしまったりでは、「あなたは何の為に生まれて来たのですか?」という質問に明快な答えが出せなくなる。
「大いなる何かにゆだねることで死生観も楽になる。」きっと、日本人はこの点において腹が座っていたと思います。死ぬのは誰でも嫌ですが、議論してもどうにもならない点は「なるようにしかならない」と。
まだ自分にお役目が残っていれば生かさせてもらえるし、そうでなければ、そうでない。そのくらいの気軽さに達観していて、その根っこには信仰があってのことと思います。